老婆と翁の違い
- お母さんの機嫌がとんでもなく悪い。夕食をものすごく怖い顔で食べているので、私が椅子ごと向きを変えて視線から遮断しようとしたら、余計に怒らせてしまった。「私があっちで食べるからいい。私だってニートの顔見ながら食べたくないし」だって。そんなお母さんに、お父さんも困り果てて何度も小さくため息をつく。ばあばは何でもない素振りでいつも通りにしていた。こういうとき、やっぱり、年の功というか、老婆はすごいな、と思う。同じ年寄りでも、じいじはすぐむすっとするわがままじいさんなので、翁はすごいな、とは思わない。
- 「青年のための読書クラブ」読み終わる。すこし寝かせてから取りかかってみたら、以前よりも作品のよさを感じられ、結果的によかった。ジャケ買いした単行本の内容がつまらなくて後悔することのむなしさと言ったら、とんでもないもの。何度見てもすてきな装丁。読み終えてみると、改めて内容とよくマッチしたデザインだと思う。
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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